文化財の宿ランキング、広島尾道の西山本館が1位に

公開：2017/04/02 伊藤みさ │更新：2017/04/02

旅行予約サービスの楽天トラベルが「評価の高い国指定文化財の宿ランキング」を2017年3月に発表し、広島県尾道市にある老舗旅館「西山本館」が1位に選ばれました。

文化財の宿ランキング、広島尾道の西山本館（広島）が1位に
1位になった広島県の西山本館

このランキングは、国内の「有形文化財」「重要文化財」「国宝」など、国が指定する文化財を有する宿を対象に、楽天トラベルが宿泊者レビューから算出したもの。

西山本館は、建物すべてが登録有形文化財に指定されています。

一見、古い家のように見える西山本館。公式ホームページにも「広いお庭も、温泉も、残念ながらございませんが」とありますが、大正時代に銘木を駆使して建造された3階建ての建物は、文化財に指定されています。

館内は日本の古き良き姿を今に残しており、すべての客室が小さな中庭に面するよう複雑に組み合わされていたり、映画のロケにも使用された事があるのだとか。

レビューには、

とあり、建物だけでなくホスピタリティの高さも評価に結びついていることがうかがえます。

発表された「文化財の宿ランキング」TOP10は以下の通り。

2位「八ツ三館（岐阜）」は、明治時代に建築された商家造の本館や100畳の大広間がある正面玄関、観光スポットにもなっている瀬戸川沿いの白壁の土蔵もあわせ、3棟が国登録有形文化財に指定。

文化財の宿ランキング岐阜八ツ三館

3位の「萬翠楼福住（神奈川県）」は西洋建築と数奇屋造り（茶室を取り入れた日本の建築様式）が融合した擬洋風建築で、国の重要文化財に「旅館第一号」として指定されています。

国指定文化財の宿ランキング萬翠楼福住（神奈川）

富士山や花などが描かれた48枚の天井画が楽しめたり、部屋ごとに異なる障子格子の模様にだまし絵のような柄も。いずれも、文化財を大切に保存しながらも活用されている点が評価されています。

新しくロケーションの良いホテルも素敵ですが、日本の歴史や趣を感じながら「重要文化財に泊まれる」という貴重な体験もまた、旅の良い思い出になりそうです。

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