公開:2024/08/06 伊藤 みさ │更新:2024/08/06
2024年8月6日 広島平和記念式典、湯崎知事や岸田総理からのメッセージ
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- 広島ニュース
2024年8月6日に広島市で平和記念式典が行われました。式典に出席した、広島市松井市長、こども代表 加藤晶さん・石丸優斗さん、岸田文雄総理、湯崎広島県知事の言葉をご紹介します
広島市中区の平和記念公園では、2024年8月6日8時より
令和6年 平和記念式典(広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式)が行われました。
朝から厳しい暑さとなった79回目の8月6日の広島。
式典では開式後、原爆死没者名簿奉納や献花、黙とうが行われた後、広島市の松井市長による「平和宣言」がありました。
皆さん、自国の安全保障のためには核戦力の強化が必要だという考え方をどう思われますか。また、他国より優位に立ち続けるために繰り広げられている軍備拡大競争についてどう思いますか。
ロシアによるウクライナ侵攻の長期化やイスラエル・パレスチナ情勢の悪化により、罪もない多くの人々の命や日常生活が奪われています。
こうした世界情勢は、国家間の疑心暗鬼をますます深め、世論において国際問題を解決するためには拒否すべき武力に頼らざるを得ないという考え方が強まっていないでしょうか。
こうした状況の中で市民社会の安全・安心を保つことができますか。
不可能ではないでしょうか。
平和宣言 冒頭部分抜粋
広島市のこども代表2名・加藤晶さん(市立祇園小学校)、石丸優斗さん(市立八幡東小学校)による「平和の誓い」は以下。
目を閉じて想像してください。
緑豊かで美しいまち。人でにぎわう商店街。まちにあふれるたくさんの笑顔。79年前の広島には、今と変わらない色鮮やかな日常がありました。昭和20年(1945年)8月6日午前8時15分。
ある被爆者は言います。あの時の広島は「地獄」だったと。原子爆弾は、色鮮やかな日常を奪い、広島を灰色の世界へと変えてしまったのです。
「ドーン!」という鼓膜が破れるほどの大きな音。立ち昇る黒味がかった朱色の雲。人も草木も焼かれ、助けを求める声と絶望の涙で、まちは埋め尽くされました。
被爆者である私の曾祖母は、当時の様子を語ろうとはしませんでした。言葉にすることさえつらく悲しい記憶は、79年経った今でも多くの被爆者を苦しめ続けています。
こども代表「平和の誓い」冒頭部分抜粋
石丸さんの曾祖母のお話も交え会場に目を向けながら語られた「平和の誓い」全文は動画でも見られます。
【令和6年 平和記念式典】岸田総理、湯崎広島県知事の挨拶
平和への誓いの後、岸田内閣総理大臣の挨拶がありました。
今から79年前の今日、原子爆弾により十数万ともいわれる貴い命が失われました。街は焦土と化し、人々の夢や明るい未来が容赦なく奪われました。
そして、今なお被爆の後遺症に苦しむ方々に対し、心からのお見舞いを申し上げます。
一命をとりとめた方々にも、筆舌に尽くし難い苦難の日々をもたらしました。内閣総理大臣として、ここに原子爆弾の犠牲となられた方々の御霊に対し、謹んで、哀悼の誠を捧げます。
79年前の広島と長崎にもたらされた惨禍、人々の苦しみは二度と繰り返してはなりません。
被爆の実相を後代に伝えつつ、非核三原則を堅持して、「核兵器のない世界」の実現に向けて努力を着実に積み重ねていくことは、唯一の戦争被爆国である我が国の使命です。
岸田総理あいさつ 冒頭抜粋
これに続き、湯崎広島県知事によるあいさつがありました。
79回目の8月6日を迎えるにあたり、原爆犠牲者の御霊に、広島県民を代表して謹んで哀悼の誠を捧げます。そして、今なお後遺症で苦しんでおられる被爆者や御遺族の方々に、心からお見舞いを申し上げます。
原爆投下というこの世に比類無い凄惨な歴史的事実が、私たちの心を深く突き刺すのは、「誰にも二度と同じ苦しみを味わってほしくない」という強い思いにかられた被爆者が、思い出したくもない地獄について絞り出す言葉があるからです。
その被爆者を、79年を経た今、私たちはお一人、お一人と失っていき、その最後の言葉を次世代につなげるべく様々な取組を行っています。先般、私は数多の弥生人の遺骨が発掘されている鳥取県青谷上寺地遺跡を訪問する機会を得ました。
翻って現在も世界中で戦争は続いています。
そこでは頭蓋骨や腰骨に突き刺さった矢尻など、当時の争いの生々しさを物語る多くの殺傷痕を目の当たりにし、必ずしも平穏ではなかった当時の暮らしに思いを巡らせました。
強い者が勝つ。弱い者は踏みにじられる。現代では、矢尻や刀ではなく、男も女も子供も老人も銃弾で撃ち抜かれ、あるいはミサイルで粉々にされる。国連が作ってきた世界の秩序の守護者たるべき大国が、公然と国際法違反の侵攻や力による現状変更を試みる。それが弥生の過去から続いている現実です。
湯崎知事あいさつ 冒頭部分抜粋
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