公開:2019/11/24 伊藤 みさ │更新:2019/12/28
ローマ教皇 広島訪問「兵器の轟音は、もういらない」
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- 広島ニュース
ローマ教皇・フランシスコが来日し、広島で平和を願うメッセージを発信しました。10分以上にわたるスピーチの中から抜粋して、ローマ教皇が残した言葉ををご紹介します
ローマ・カトリック教会のトップであるフランシスコ教皇が2019年11月23日に来日しました。11月24日、長崎で核廃絶を訴えるメッセージを発信し、その後チャーター機で広島へ。
画像はイメージ
夜の平和記念公園で行われた「平和のための集い」に参加し、祈りを捧げスピーチを残しました。「平和のための集い」には宗教関係者や被爆者代表の方らおよそ2000人が参加。
ローマ教皇は18時40すぎ頃に広島に到着し、湯崎広島県知事・松井広島市長ほか各代表者がお出迎え。
それぞれと笑顔で言葉を交わした後、平和公園の原爆慰霊碑の前で「記帳」「慰霊碑への献花」「キャンドル点灯・黙とう」を行いました。
被爆者を代表して被爆体験を証言した梶本淑子さんらの「悪魔の核兵器は地球上に存在してはならない、こどもたちに同じ体験をさせたくない」という切なるメッセージを聞いた後、
ローマ教皇は10分以上にわたるスピーチを行いました。
ローマ教皇 広島で平和願うメッセージ
核兵器廃絶、平和への願いを語ったローマ教皇のメッセージの中から、一部を抜粋してご紹介します。
ここで大勢の人が、夢と希望が、一瞬の閃光と炎によって跡形もなく消され 影と沈黙だけが残りました。
一瞬のうちに、すべてが 破壊と死 というブラックホールに飲み込まれました。その沈黙の淵から亡き人々の凄まじい叫び声が今なお聞こえてきます。この場所のすべての犠牲者を記憶にとどめます。
また、あの時を生き延びて来られた方々を前に、その強さと誇りに、深く敬意を表します。その後長きにわたり、身体の激しい苦痛と、心の中の生きる力をむしばんでいく死の兆しを忍んでこられたからです。私は平和の巡礼者として、この場所を訪れなければならないと感じていました。
確信をもって改めて申し上げます。戦争のために原子力を使用することは現代において犯罪以外の何物でもない。人類とその尊厳に反するだけでなく私たちの共通の家のあらゆる可能性に反します。
原子力の戦争目的の使用は、倫理に反します。より正義に叶う安全な社会を築きたいと望むなら武器を手放さなければなりません。武器を手にしたまま、愛することはできません。
真の平和とは非武装の平和以外にありえません。
声を合わせて叫びましょう
戦争はもういらない
兵器の轟音は、もういらない
こんな苦しみはもういらない、と。私たちの時代に、私たちのいるこの世界に、平和が来ますように。
ホームテレビ「ぽるぽるTV」ライブ配信の和訳文より書き起こし(一部抜粋)
破壊があふれたこの場所に今とは違う歴史を描き実現する希望が溢れますように
核兵器の使用は倫理に反する、平和を築いていくために暴力はいらない、この記憶を受け継いでいくことが欠かせない そう訴えかけ、平和記念公園を後にしました。
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