津久根島、広島湾に浮かぶ小さな無人島の「あまんじゃく伝説」
広島 五日市に伝わる津久根島の「あまんじゃく伝説」。詳しい内容と、2010年現在の津久根島の様子。
広島市中区堀川町に、天ぷら専門のお店「津久根島」というお店があります。この店名になっている津久根島(つくねじま)は実在する島の名前。
天ぷら店「津久根島」のご主人・湯蓋好志さんの祖先である湯蓋道空(ゆぶた どうくう)さんのお話が、
伝説として「津久根島」に残っています。(別名あまんじゃく)
あまんじゃく伝説(天冨良 津久根島HPより)
湯蓋道空は、壇ノ浦で敗れた平知盛の子孫と言われ、五日市の海老山(かいろうやま)にすんでいました。道空は貧しい漁師でしたが、豊漁により大金持ちに!財を成した道空は厳島神社に客人社を建てたり、五日市に塩田を開いて五日市港を繁栄させたり…と人々から尊敬されていました。
人望も厚く、尊敬される道空にもただ一つ心配事が。それは一人息子の道裕(どうゆう)でした。道裕は親の言うことに反発し、全て逆の行動をとるという「あまのじゃく」。おとなしくしろ!といえば大暴れし、海で魚をとれ と言えば 山で鳥を撃つ…という具合。
その性格を熟知していた道空は、亡くなる前に一つ息子に頼み事をしました。【わしの墓は海がいい。わしが死んだらあの津久根島に葬ってくれ】と道空の本心は、【いつまでも瀬戸の海を眺めながら村人の近くにいたい】というものでした。あまのじゃくな道裕ならば、海と言えば海老山に葬るだろうー。と。
道空が亡くなったあと、道裕は「今まで親にさからってばかりいたから、遺言くらいはせめて言いつけ通りに…」と、村人から「あんな離れ小島に葬るなんて親不孝者だ」と後ろ指を指されつつも津久根島に墓を作ってしまった。
結局、道裕は最後まで父の思いを裏切り続けた…ということになったのです。
※本文:「天冨良 津久根島」ホームページより
※2020年6月時点、ホームページは閉鎖されています
津久根島の現在
津久根島からは、五日市大橋も遠くに見える!
数年前に登場した五日市イメージキャラクター・あまんじゃく君も、この伝説をモチーフにしてつくられたもので、佐伯区のPR活動に登場しています。
photo by 佐伯区観光物産館
また、五日市には塩屋神社という神社があり、ここに道空の霊が祀られているそうです!7月には【道空祭】も行われているのだそうですよ。
さらに、塩田を開いたという名残から五日市駅周辺には湯蓋踏切という名前まで残っているとか。
元々は、「手でこねたような形の島だ」ということで津久根島と名付けられていたこの島ですが、草木が枯れてしまい、ハゲ山になりかけていました。
これを復活させようと広島大学の学生たちが松などを植えて島の片側だけは緑が根付いたということです。
下から登ろうと試みたけれども。。満潮の時でないと難しいようです(泣)
遠くから見ると、風の谷のナウシカに出てくるオームに見える。。
上空から見ると、以下のような感じ。
中央にポツンと小さく見えるのが、津久根島
以下は動画。
via.天冨良 津久根島(HP閉鎖) / あまんじゃく伝説 / 塩屋神社
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