公開:2012/12/26 伊藤 みさ │更新:2021/11/02

世羅のシュールな看板の意味を紐解くと意外にあったかストーリーがあった

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広島県 世羅郡世羅町。のどかな風景が続くこの地で なんだかインパクトのある 看板と出会いました。ニッコリ笑った 獅子舞の顔(そう見える)。宇津戸地区では珍しい 獅子舞が見れるらしい。

広島県 世羅郡世羅町。のどかな風景が続くこの地で、行き交う車に向けられた看板が畑の真ん中に立てられているのが目にとまりました。

宇津戸の神祇(しんぎ)・獅子舞 の文字。
世羅のシュールな看板の意味を紐解くと

細マッチョの男の肩に子供らしき人が立ち、獅子舞が口を明けてニッコリ(しているように見える)。そして両手には日の丸の扇子を開き、走る車の中から見かけただけでは「なんだかインパクトのある看板だなぁ」という感じ。

そんな キニナル看板の意味を調べていくと、いろいろな事が分かりました。

雨乞いからはじまった!夏祭りで奉納する 珍しい「継ぎ獅子」

世羅町 宇津戸。この地域といえば以前、築150年の古民家をリノベして作ったというオシャレな おへそカフェ をご紹介しましたが、この 宇津戸には大昔より 受け継がれてきた独特な 獅子舞があるのだそうです。

それが獅子頭をかぶった人が、人の肩の上に立つ(肩車ではない)「継ぎ獅子」。これは有名なもので 愛媛県今治地方にも伝わる伝統芸能。全国的にも例を見ないという特徴的な獅子舞が 、世羅町宇津戸地区にも伝わっているよう。

現在では、この伝統を絶やすまいと 地域の人が立ち上がり 宇津戸獅子舞保存会が結成されています。この看板は、保存会が立てたもののようです。

世羅 宇津戸の獅子舞看板

宇津戸獅子舞保存会には 小さな子供たちから60代までもが参加しているそうで 地元の方のブログでは「若いもんが継いでいかにゃー!」というアツい意見も。

この獅子舞は、2年に1度開催されるという 宇津戸夏の神祇(うづと なつのしんぎ)という神事にて主に披露されるもので、元々は 大干ばつに見舞われたこの地の民が七日七夜の雨乞いをしたところ 雨に恵まれ、その年は大豊作になった ことから始まったもの。

田植えが済んだ7月に行われ、獅子舞の他にも 時代行列(地域を練り歩きお祓い)や 神祇おどりというものも奉納されるそう。

三段の継ぎ獅子 も披露されるという 宇津戸の獅子舞は見応えもありそうなので「宇津戸夏の神祇」が楽しみですね。(2013年は7月に開催予定だそうです。)

宇津戸 獅子舞 同好会 ホームページ
宇津戸・夏の神祇(町無形民俗文化財)/広島県観光ホームページ

▼広島県世羅郡世羅町宇津戸
宇津戸地区を地図で確認する

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