公開:2020/10/16 Mika Itoh │更新:2023/04/12
農林水産祭・天皇杯で、広島県「大野あさり」が受賞
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広島県廿日市市の「大野あさり」が、農林水産祭 天皇杯を受賞。豊かで優良な漁場で育つ大野あさりを、積極的に取り組んでいる資源管理や資源保護も高く評価
農林水産省は、農林水産祭中央審査委員会によって令和2年度(第59回)農林水産祭の天皇杯受賞者などを発表。
天皇杯の水産部門には、広島県廿日市市の「大野あさり」が受賞しました。
身がつまった「大野あさり」
大野あさりは、広島県廿日市市の宮島との対岸にある大野瀬戸と呼ばれる海域で育てられた養殖あさりで、広島県の特産品の1つ。
この海域には、豊かな森林地帯からの河川水・伏流水が流入するため、植物プランクトンの量が安定しており、優良な漁場として日本を代表するカキやあさり等の産地になっています。
また 大野あさりは、2019年12月に地域ブランドの証として農林水産省のGI(日本地理的表示)に認定・登録されており、地域活性化にも貢献。
天皇杯での受賞理由には、これらに加えて以下のような取組も評価されました。
大野あさり、天皇杯で「環境・資源保護や回復・開発」などを評価
廿日市市大野エリアには、大野あさり専門の漁協「浜毛保漁業協同組合」と、牡蠣を扱う「大野漁業協同組合」、魚介類全般を扱う「大野町漁業協同組合」という3つの漁協があり、
それらの組合から有志が集まって「前潟干潟研究会」を結成。代表は、浜毛保漁協の下戸成治美さんが務めている。
大野あさりを育む「大野瀬戸」
前潟干潟研究会は、大野あさりの品質維持のために熱心な資源管理・資源保護の取組や、地場産稚貝の確保のため稚貝を表砂ごと網袋で採苗する手法を開発するなど、資源の回復や干潟の保全にも寄与しており、
今後の発展や普及性についても、以下のように評価されました。
漁業就業者の高齢化が進む中で資源管理の重要性は増しており、過度な負担にならず取り組みやすい簡易な採苗手法を開発した意義は大きい。無理なく自然と地域に寄り添う資源管理のあり方を提示した本出品財の取り組みは、他地域にも多くの示唆を与えるものである。
なお、表彰は2020年11月23日(勤労感謝の日)に明治神宮会館で開催する農林水産祭式典にて行われる。
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