音戸の沖に、まっ白な塩の山がある「三ツ子島」の風景
音戸(広島県呉市)の海沿いに見える小さな島に、綺麗な「まっ白の山」。海沿いを車で走っていると突然目に飛び込んでくる不思議な風景に驚きます。この島は「三ツ子島」で、白い山の正体は「塩」でした。
音戸を車で走っていると、カーブの先から「白い山」が海の中にぽっかり浮んでいる…!あれは何だろう?白い山 に近づいてみると、それはキラキラ光ってとても綺麗。
海の上に浮かぶ小さな島に、白い砂山のようなものが見えます。この小さな島の名前は「三ツ子島」。3つの島が連なるように並んでいて、これらの総称として三ツ子島と呼ばれているのだそう。
塩が山積みされている 三ツ子島の風景は、全国的にみてもとても珍しいようです。
そういえば「三ツ子島」ってどこかで聞いたことがある名前だなとおもっていたら、
実はこの島、国有の島が競売にかけられたことで有名になった、あの無人島でした。全国ニュースでも話題になった、三ツ子島(みつごじま:三子島とも書く)という島です。
競売にかけられたのは、三ツ子島の中でも塩の山がある大きなほうの島ではなく、ポツンと小さな島が2つ並んでいるほうの島。
昔は人も住んでいた三ツ子島、現在は国内最大の工業塩の物流拠点
塩の山があるこの三ツ子島の面積は、およそ165㎡。小さな島ですが、昔はここにも人が住んでいたそうです。
島に住む人が、わずか65世帯となった1956年に、全ての住民が島を離れて無人島に。その後、まっ白な山がトレードマークの工業塩積替埠頭となったそうです。
島に横付けされている船で三つ子島に運び込まれている大量の白い砂のようなモノは、想像通り「塩」で、メキシコから輸入されているものだそう。
てっきり瀬戸内海の塩を扱っているものと想像していたのですが、これらは輸入塩なのですね。島と塩の山を管理しているのは「三ツ子島埠頭株式会社」。
三ツ子島埠頭株式会社のHPによると、ここは国内最大の輸入塩の中継基地になっており、主に化学工業の原料として利用される輸入塩の物流拠点になっているのだそうです。
そのため、三ツ子島の小さな離島(無人島)の競売の話が出たとき、横の小さな島が誰かに購入されることで業務に支障をきたすようなことになったら困る…という理由から
三ツ子島埠頭株式会社が入札に参加し、落札しました。
落札はしたものの、他の人に落札されるのを阻止しただけなので、用途は特になく、無人島のまま現状維持されているようです。
この白い山が海に浮かぶ風景。地元・音戸や倉橋島に住む人たちにとっては、見慣れた風景のため違和感はないそうですが、確実に珍百景ですネ!
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