福山市・専光寺の阿弥陀如来像は「千の風になって」の秋川雅史さん制作

専光寺の阿弥陀如来像、1年かけて秋川さんが無償で制作

専光寺があるのは、広島県福山市大門町。JR大門駅から約1kmほどの住宅地の一角にあります。

専光寺は浄土真宗のお寺ですが、通称「音楽寺」とも呼ばれているのだそう。坊守の藤井文子さんはオペラ歌手でもあり、お寺で歌声喫茶教室、華道教室、シャンソン教室などを実施。

歌など様々な文化教室を開催することで、仏縁を広げています。

専光寺の由来にはこんな一文も。

経典によりますと、浄土とは光と音楽の世界であると述べているようであります。光とは智慧のことであり、仏が示して下さるあたらしい価値観。音楽は人の魂をその世界に導く働きをします。故郷の歌を歌えば幼き日々の数々の懐かしい思い出に浸りますし、恋の歌を歌えば切なさに胸が締め付けられます。清らかな賛歌を歌えば仏の慈悲に心が和みます。
古来宗教は音楽と深く結びついているようです（一部抜粋）

そんな専光寺の坊守でオペラ歌手の藤井文子さんは、テノール歌手の秋川雅史さんとかねてより親交があったそう。

秋川雅史さんが制作した阿弥陀如来像がある、専光寺の阿弥陀堂

専光寺に納骨堂を作ろうと思っていることを文子さんが話したところ、秋川さんが「じゃあ私が阿弥陀如来像を作りましょう」と、1年間かけて無償で制作。そして2016年10月、専光寺の敷地内に「阿弥陀堂」が完成し、秋川さんが制作した木彫刻の阿弥陀如来像が奉納されました。

とても優しい顔をした阿弥陀如来像。細部までとても細かく丁寧につくられています。

木彫刻の阿弥陀如来像は、高さ90cm。

秋川さん制作の阿弥陀如来像は「阿弥陀堂」にあり普段は施錠されていますが、お寺の方に声をかければ案内してくださるとのこと。

秋川雅史「千の風になって」十五周年記念盤

ちなみに秋川さんは専光寺のほかにも、2017年には秀麓斎（宮城県名取市）へ聖観音菩薩像を、2019年には太子山天明寺（群馬県前橋市）へ八譬弁財天を奉納しています。