公開:2016/03/07 Mika Itoh │更新:2021/05/26
モヒカン故郷に帰る インタビュー!広島カープに「燃え上がるの分かる」
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- 映画ニュース
松田龍平さん・前田敦子さん・沖田監督にインタビュー!映画「モヒカン故郷に帰る」で広島ロケの思い出や映画のこと、広島弁やカープ・町の印象について伺いました。
沖田修一監督が脚本も手掛けた映画「モヒカン故郷に帰る」は、広島県のとびしま海道の島々でロケが行われた、オール広島ロケ作品。
2016年3月6日には広島での舞台挨拶が行われ、沖田監督や主演の松田龍平さん、前田敦子さんが登壇しました。
映画には、熱狂的なカープ女子(特に菊池選手のファン)である母、矢沢永吉を愛しすぎているロックな父など、濃厚な広島愛が沢山詰まっており、広島県民は特に見逃せません。
また、本作にはロケ地となった広島県呉市から地元エキストラも多数出演。劇中でストーリーを盛り上げてくれる「矢沢メロディ」を奏でる吹奏楽部には、呉市の仁方中学校の吹奏楽部が出演しています。
舞台挨拶では語られなかった『広島ロケでの思い出』や映画について、出演者の松田龍平さん・前田敦子さんと沖田監督に詳しく伺いました。
1か月間、ロケをしてみて感じた広島の島の魅力
沖田監督 瀬戸内って、いろんな映画の舞台になっていると思うんですけど、今回は「海ですよ、綺麗でしょ」という撮り方じゃなく、自然と映画を撮ってる間に入り込んできた風景などで、町感が出て来たらいいなと思ってました。
意図しないところで海が映ってきたり、車で運転してる背景に海が映るとか、押しつけがましくなく自然に絵になる風景が入り込んでくる、という魅力があるなと思いました。
松田龍平 泊まってたところは呉市広というところだったので、毎日撮影のために橋を渡って行っていました。それを1か月間ずっと続けていたんですが、流れる瀬戸内の風景にはしゃいでました。溶け込んでいく雰囲気があるというか特に誇張する必要がないんです。
また(島にある)永吉の実家がとてもいい感じで、懐かしい雰囲気があって妙に距離が近く感じる。その実家で、島の人(エキストラ)たちと一緒に宴会で盛り上がるシーンがあるんですが、
本当は永吉は楽しむところじゃないシーンなのに、島の人たちの雰囲気に(もっていかれて)一緒になって楽しむシーンに(変更に)なりました。
前田敦子 私は東京と広島をほぼ毎日行き来してたんですけど、ちょっとした空き時間にボーッと眺める景色も素敵で、それだけで癒されました。また、島のお父さんお母さんたちが本当に優しくて、たくさん柑橘を貰いました!「はるか」が好きです(笑)
カープやカープファンに対するイメージは?
沖田監督 僕はファミコン世代で、カープは「ファミスタ」でよく愛用していました(笑)実際にいろんな広島の町の人の声を聞いていると、カープの勝敗を気にしていたりとか、生々しい声がたくさん聞けて、本当に熱狂的だなと。だから(母親を)そういう設定にしようと思いました。
松田龍平 (母親が熱狂的なカープファンという設定だったのですが)父親と母親がそういう熱狂的な何かを持っているというのは、ボクは安心できるなと。何もなくて静かに家にいるより、「菊池ー!!」という感じでいてくれるお母さんのほうが元気で、息子としては嬉しいですね。
前田敦子 さっき球場に行って、始球式のときに間近でカープの選手を初めて見たんですけど、生で見るとすごくカッコ良くて。カープ女子もたくさんいらっしゃいましたけど、カッコイイ人がカッコイイ事したら、そりゃカッコイイよね!という(笑)カープ女子が燃え上がる気持ちが分かりました。
広島弁の印象や感想は?
松田龍平 初めの台本より広島弁が増えたんですけど、もっと喋りたかったなと(笑)広島弁はなんとなく、仁義なき…のイメージを持っていたんですけど、休みの日に街にくりだして聞き耳をたてていると、みなさん、ゆっくり語尾が伸びて優しい感じでイメージと違うなと。(映画は)その雰囲気でやりました。
前田敦子 産婦人科の先生役(地元の方)のおばあちゃんが、とてもキュートでした。広島弁は聞き取りやすいですよね、とても可愛い方言だなぁと。
印象に残ったシーンは?
沖田監督 最後の結婚式のシーンは、本当に沢山の方に来てもらったので、印象深いシーンになりました。
松田龍平 宴会のシーンもそうですし、結婚式もですね。(結婚式の舞台が)病院なのに、はしゃいじゃって。結婚式は最後の撮影だったし、テンションあがりました。
前田敦子 個人的には、嫁姑で(もたいまさこと)2人でキッチンに立っているシーンは楽しかったです。実際、魚をえぐるシーンはYoutubeをみて実践しました。
(監督から「魚をえぐるって…」と突っ込まれ)あっ、さばくシーンです(笑)刺身がグチャグチャになったのは、本当にやってみた結果です(笑)
でも、地元の魚をロケ中に食べられなかった(機会が無かった)のが残念でした。
メッセージ
前田敦子 私は唯一の東京人の役なので、広島出身じゃない方は私の目線で楽しんでいただけたらと思います。あと、おじいちゃんとおばあちゃんに、初めて心から「観て!!」と言える映画だなと思います。これまで(出演した)の映画は、おばあちゃんたちには「あぁっ…」となるシーンも含まれていたので。だからこの映画では初めて伝えたいって思いました。
松田龍平 父親が死んでしまう話なんですが、笑って見れてしまう他にはない映画だと思います。海と山と吹奏楽と、最後にデスメタルっていう最高の映画なので(笑)、是非みて欲しいです。
沖田監督 昨日、(ロケをやった)島で上映してきました。いろんな人を巻き込んで映画を撮ったんだなぁと実感してます。この映画が広がってくれると嬉しいです。結構長い期間かけてこの映画と向き合ってきたのですが、広島で撮影してよかったなと思っています。純粋に映画を楽しんでもらえたらと思っています。
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