公開:2025/01/01 伊藤 みさ │更新:2025/01/01
【ビフォーアフター】厳島神社の大鳥居・70年ぶりの大規模修理工事、2023年12月に完了
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長期にわたり修理工事が行われている厳島神社・大鳥居。宮島、ひいては広島のシンボル的存在でもある大鳥居が3年半にわたる工事を2022年末に終了。この年の年末年始から生まれ変わった姿で登場しています。
広島の代表的な観光地であり、世界遺産である宮島のシンボル
厳島神社の大鳥居が建立から140年以上経過し、老朽化や損傷が進んでいることから2019年6月17日より大規模保存修繕工事が行われました。

大鳥居の大規模保存修理は、約70年ぶり。
工事期間は長期にわたっており、当初は「3年」とみられていたものの途中から “終了時期未定” と変更され工事が長引いていましたが、厳島神社は「進捗状況から令和4年中に工事は終了し、年末には工事足場を撤去できる見込み」であると発表。
2023年のお正月には、美しく生まれ変わった大鳥居の全貌が拝めるようになります。
大鳥居の修理工事の大まかな流れ、これまでの変化
宮島・厳島神社の大鳥居は、平清盛の援助を受け、1168年建立(初代)。現在の大鳥居は1875年建立の9代目にあたりますが、すでに建立より140年以上もの時間が経過。
※現在のものはこれまで8代目だと言われてきましたが、文献の見直しにより「9代目」であることが分かったと2021年に発表されています。
大鳥居の大改修は、屋根の葺き替え(檜皮葺)、扁額の修繕、柱の塗装の塗り替え(朱色)のほか、柱の破損調査を行いそれをもとに
構造診断 ⇒ 補強方法検討 ⇒ 専門委員会の意見 ⇒ 文化庁等承認 ⇒ 施工 …という流れで、工事は長期にわたっています。

工事に入りしばらくは足元のみの覆いでしたが

その後すべてがネットで覆われて見えなくなりました
工事の開始以降は大鳥居がメッシュシートなどで覆われ、全体の姿をはっきり見られる機会はしばらくお預けとなっています。

2021年7月撮影時の様子


2021年8月撮影時の様子
厳島神社は鳥居内部の様子や破損状況をホームページ内資料で公開。白蟻の被害や木の腐朽があったことが分かっています。工事中は常にネットで覆われていた大鳥居ですが、工事が進むにつれ、その様子が外からも見えるようにと段階的に目の粗いネットへと張り替え。
朱色も塗り替えられるためすべて剥がした様子も見ることが出来ていました。
また、大鳥居に掲げられていた扁額(へんがく:神社名が記載された額付き看板)の特別公開も行われ、好評でした。

特別展示された大鳥居の扁額
2022年10月には足場の撤去開始。上部がみられるようになり、

2022年10月6日撮影時の様子
2022年11月からおよそ1カ月間は大鳥居までの海上の工事用通路を活用して一般参拝客にも公開。いつもとは違う高さや角度から見学ができるようになっていました。

工事用通路を残した状態
その後、2022年12月18日に工事が完了しています。
以下写真は工事完了から2年が経過した大鳥居の様子。

2024年12月撮影時の様子
撮影時の光の状況やカメラの違いもありますが、記事冒頭の「工事前の大鳥居」と比べて、少し鮮やかな色合いになっているように見えます。
多くの人と時間をかけて美しくよみがえった宮島のシンボルは、今も変わらず 地元民を含め沢山の人を魅了し続けています。

干潮の時には足元まで近寄れますよ
今は見上げるのみとなっていますが

表と裏で表記が異なる大鳥居の扁額 / 左右で異なる月と太陽のマーク にも注目して見学してみて。
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