宮島・大聖院で お戒壇めぐり、まっ暗闇の中を歩いて進むのだ
宮島で地下にもぐる お戒壇めぐり(おかいだんめぐり)。大聖院の地下に作られた真っ暗闇の道を歩いて進む、精神修養の道場です。進んでいくと、目の前に来た時だけぼんやりと観音様が浮かび上がります。
お戒壇めぐり (おかいだんめぐり) をご存じだろうか?お戒壇めぐりで有名な長野県善光寺のHPには以下のような説明があります。
「本堂床下の真っ暗な回廊を巡り、中程に懸かるご本尊とつながれた極楽の錠前に触れ、秘仏のご本尊と結縁を果たし、往生の際、お迎えに来ていただけるという約束をいただく道場です」
本堂の床下にある真っ暗な回廊の中で「極楽の錠前」を探し、見つけられたら往生(死)の時、天国からお迎えが来てくれますよ、という感じの意味のようです。
ところが、広島県廿日市市の宮島・大聖院のお戒壇めぐりは、ちょっと意味が違っていました。大聖院によると、以下のような解説がされています。
本堂地下は真(まこと)の闇で、この暗黒の世界を静かに進みゆくことにより、これまでの自分自身を省みて、積み重ねた罪障を取り除くための精神修養の道場であります。
こちらは、罪障(成仏の妨げとなる悪い行為)を暗闇を静かに歩くことで取り除こう、というもの。いずれも、本堂の地下の真っ暗な「光の無い世界」を手さぐりで進み、身を清めましょうといった感じなのでしょうか。
というわけで、早速 大聖院の観音堂の地下にもぐってみましょう!
大聖院の「お戒壇めぐり」初体験
宮島では11月中旬になると、大聖院の紅葉も綺麗に色づきてくるため、もみじ祭りが行われています。(写真は過去のもの)
長い階段をのぼって、本堂までやってくると、お賽銭箱の横に、地下へと進む階段をみつけます。
入口には「中国観音霊場お砂踏み道場(戒壇めぐり)」の文字があり、ご自由にお入りください、とあります。独特の雰囲気が漂う階段の下の世界に、ちょっとドキドキしながら先へと進みます。
黒い幕を開けると、その先がどうなっているのか?本当に真っ暗闇で、何も見えません!床を確かめるように、足で方向を確認しながら壁沿いにゆっくり、ゆっくりと歩いて進みます。
しかし、あまりにも暗闇すぎて、かなり怖い。普段は光がある生活が当たり前になっているせいか、暗闇ってこんなに怖いものなんだと、痛感させられます。また、暗闇の中を歩いていると、すごく時間が長く感じます。
しばらくゆっくり歩いて進んでいくと、壁にほんのり、ぼんやりと浮かび上がる観音様が見えてきます。
1回だけフラッシュ付きで撮影してみた(ごめんなさい!)んですが、以下のように暗すぎてピントも合わない状態です。
この時は、何の説明も読まずに お戒壇めぐりに入ってしまったので、観音様にお参りした後は暗闇と格闘しながら、急いで先へ進んでしまったのですが、
本来は、中に入ったらまず左の手をのばして、左側の壁をつたいながら「南無大慈大悲観世音菩薩」と一心に唱えながら進むものなのだそうです。
暗闇を抜け、外に出た時のいつもの世界が眩しかったこと…!
初体験でいろいろ粗相もありましたが、暗闇を歩きながら考えさせられた事もありました。入口が分かりにくい場所にありますが、大聖院に行った際には、お戒壇めぐりも 体験されてみては。
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