公開:2024/06/09 Mika Itoh │更新:2024/07/23
どうして東広島には、赤い屋根瓦の家が多い?
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広島県東広島市には、民家や公共施設など赤い屋根瓦(赤茶色の瓦)を使った建物が多い。同じ赤い屋根が続く風景を見ながら不思議に感じていましたが、この風景には理由がありました。
新幹線で東広島あたりを通過したとき、ふと目に付いた赤い屋根の家が続く風景。そういえばこのエリアは赤い屋根瓦を使った家が多い。
その多くが、白い壁+赤(赤茶)色の屋根瓦。まるで統一しているかのように同じような配色の家が続く風景が気になっていました。
特に、東広島市ののどかな風景が広がるエリアに行くと、赤い屋根瓦の家が連なる風景をよく見かけます。
東広島に赤茶色の屋根が多い理由は、以下のどれでしょう?
他の地域ではグレーや青・黒色など様々な色の屋根瓦が使われているのに、どうして東広島は赤い屋根が多いのでしょうか?以下の4択のうち、どれが正解かわかりますか?
- 東広島と縁ある戦国武将が好んだ色だったから
- 塗料に日本酒を混ぜるとこういう色になった
- 市をあげてカープを猛烈応援してるから
- 気候に合う瓦にしたらこうなった
赤い瓦は「石州瓦」厳しい寒さを耐えしのぐため
答えは…
(4)気候に合う瓦にしたらこうなった
でした!東広島で使われているあの赤い瓦は、“凍てに強い”として有名な島根の石州瓦(せきしゅうかわら)。日本三大瓦の1つと言われています。
東広島の冬は、厳しい寒さと積雪を耐えるために、以下のような理由からこの「石州瓦」が使われています。
その昔、造り酒屋の当主たちがこの風土に負けない瓦を求め、近接する石州の瓦職人を呼び寄せてこの地で瓦を造らせた
via.sekisyu-kawara.jp
たしかに、西条の酒蔵通りでも赤い屋根をよく目にしますね!
ちなみに県内では、東広島市だけでなく寒さの厳しい北広島町や県北部でもよく石州瓦が使用されています。
石州瓦のある街並み「景観保存」の取組も
広島県によると、東広島市では伝統的な街並みの景観保存のため、学校や公民館でも積極的に赤瓦を使用するという取り組みが行われています。
そういえば「道の駅西条 のん太の酒蔵」にも、石州瓦が使われていますね!
石州瓦は、なぜ赤い?
石州瓦は、島根県西部で採れる粘土と、出雲地方で採れる耐火温度の高い来待石(きまちいし)で作る釉薬(※1)が原料で、
高品質に仕上げるため1200度以上で焼き上げると、この独特の赤茶色が生まれると言われています。
石州瓦のあの赤い色は、高品質の証でもあるんですね。
※1:釉薬(ゆうやく)とは
素焼きの陶磁器の表面に塗るうわぐすりの事。焼くとガラス質となり防水効果がありツヤが出る。
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