公開:2011/01/22 Mika Itoh │更新:2012/04/04

TPPとは?関税0円の メリットとデメリット、農業が受ける影響とは?

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TPPとは?最近、「TPPに日本が参加」とか「TPP 反対!」などTPPで農業が受ける影響などを懸念し、反対運動も出ていますがそもそも TPPとはどんなモノ?TPPと、韓国が導入する FTA との違いは? 第3の開国とも言われるTPP (環太平洋戦略的経済連携協定)

TPPとは?最近、「TPPに日本が参加」とか「TPP 反対!」など
TPPで農業が受ける影響などを懸念し、反対運動も出ていますが
そもそも TPPとはどんなモノ?

TPP とは環太平洋戦略的経済連携協定(Trans Pacific Partnership)の略で、太平洋周辺の国々が、自由貿易をしましょうという協定。

TPP で自由貿易になれば、国外へ輸出するものや
国内へ輸入するものすべて、TPPの参加国同士であれば
関税(国内産業の保護のため、輸入時にかかる税金のこと)が0円となる。

TPPとは?メリットとデメリット、農業が受ける影響とは

TPP のメリットは、輸入に関税が掛からなくなるため
輸入品を安く国内へ持ち込むことが出来るところ。

現在、日本では関税が以下のように掛けられている。

コンニャクイモ … 1706%
お米(精米) … 778%
小豆 … 403%
バター … 360%
大麦 … 256%
小麦 … 252%

上記は高いものを幾つかあげていますが、
関税が半端なく高い割合で掛けられています。

つまり、関税が高く設定されている品目ほど
輸入品の金額は高く跳ね上がるため、輸入しづらくなり
「国産品を守りたい」と思っている項目でもあります。

TPPのメリットとデメリット、導入したら牛丼チェーンの丼が200円を切る?!

池上彰さんが「教えてMr.」の番組内でも言っていましたが、
日本へ関税がゼロで輸入されるようになった場合

カリフォルニア産コシヒカリ(かなり美味しい)が
10kgで700~800円という破格の安さで購入出来るようになったり、
牛肉も現在掛かっている38.5%の関税が無くなれば
牛丼チェーン店では牛丼が200円を切るだろうと言われているのだとか。

カリフォルニア産 コシヒカリ
カリフォルニア産のコシヒカリ

消費者にとっては、メリットの大きいTPPのように感じますが
このように輸入品がかなり安く手に入るようになると、
国内生産品を消費する人が激減してしまう可能性が高くなり

日本の農家などは大打撃を受け、価格ではもう
輸入品に太刀打ちすることが出来なくなる。

TPPに日本が参加すれば、国内の農家の大半が廃業に追い込まれたり、
日本の食糧自給率が下がってしまうのではないか・・・。

TPP に反対している人たちは、これを懸念し
デメリットが高いと訴えているのですね。

ところが、日本とよく似ている韓国が自由貿易によって
いい形を作っていることから、日本は韓国をお手本にしたいと
考えているといいます。

図解よくわかるFTA(自由貿易協定) TPP反対の大義 本 勝つための農業ビジネス TPP
photo by 図解 よくわかるFTA (自由貿易協定)TPP反対の大義勝つための農業ビジネス TPP

韓国は、TPPではなく FTA(自由貿易協定)だそうで、
FTA は締結したい国とそれぞれ単独で協定を結ぶ形の自由貿易。

1つずつ協定を結ぶ FTAに比べ
TPP は太平洋周辺の国々とまとめて自由貿易協定を
結べるという違いがあります。

日本と同じく、国内産業を守りたいはずの韓国ですが、
守りよりも攻めに転じようと決めた韓国では

地元 韓国の企業が農家をバックアップすることによって
FTAをうまく取り入れることに成功しています。

日本でも、一部の農家では TPP に参加することを
チャンスと捉らえている人たちもおり、
ブランド力と安心・安全が売りの日本の農作物を、海外の富裕層に
消費してもらいやすくなるという考え方もあるのだそう。

現在、TPP に参加している国は
シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイ、
オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシア。

そして、ここにアメリカが参加したことで
日本も慌てて参加を検討し始めたといいます。

日本にとって、第3の開国とも言われている、今回のTPP参加。
韓国のように、農家をバックアップする仕組みを作って
TPP に参加できれば理想的なようにも感じますが、果たしてどうなるか?

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