鞆の浦 田渕屋、懐かしの家で食べる甘いハヤシライス
鞆の浦のハヤシライスのお店、田渕屋。静かでゆっくりとした時間が流れる古いおうちの中ではのんびりごはん。保命酒の4種試飲も。
江戸時代の面影を残す建物が点在する鞆の浦(広島県福山市)。鞆の浦のシンボル的存在の常夜燈へと続く道の途中に、ハヤシライスの店・田渕屋 があります。
田渕屋のメニューはハヤシライス(1300円)だけ。ルーがなくなり次第、店じまい。そんな「頑固おやじがいるラーメン店」みたいな営業内容ですが、店内にはおっとり上品なおかあさんが台所に立っておられました。
懐かしく、飾らないところがいい味を出している田渕屋
田渕屋は元々は油問屋を営んでいた商家をそのまま活用したというお店で、昔の趣を残した店内外。入口の小さなのれんをくぐって入ると中庭が見える廊下を歩いてメインの部屋へ。
そこは大きめのテーブルが置かれた台所。ここに人の営みがあった事が伝わってくるような、飾らない雰囲気がまた味をだしています。こちらのテーブルでは相席となるようです。
その奥には6名くらいまでで利用できる個室が。小上がりになっていて、照明や和服の飾り置きもなんだか懐かしい。
メニューはハヤシライスのみ、という事でオーダーも取りにきません。最初にスモークチーズとグラスを運んできてくれ、テーブルに並べられた4つの保命酒を「食前酒として自由に試飲してください」とのこと。
保命酒とは、鞆の浦の特産で生薬が入ったお酒。現在 鞆の浦には保命酒を製造する蔵元が4つあり、それぞれの蔵の保命酒が置かれているので試飲することができます。どれも香りや色が異なり、個性的でした。
保命酒とチーズで食前酒を楽しむうち、ハヤシライスが運ばれてきました。艶のあるルーが食欲をそそります。一口食べてみると、想像していたトマトの酸味などはほとんどなく、バターの香りが濃厚な甘いルーが特徴的。
また、牛肉や玉ねぎがとにかくたっぷり入っていて、どこをつっついても具にあたるほどです。ルーがしっかり甘い分、サラダはオリーブオイルでさっぱり、福神漬けの塩辛さもマッチします。
静かな空間で “おじいちゃん・おばあちゃんの家に来た”ような懐かしさに浸りながらの食事は、時間がゆっくり流れるように感じます。
こちらで宿泊支援をされたのか、壁にかけられた「ジブリファミリー」からのお礼状にも “静かでゆっくりとした時間…うれしいです” とイラスト入りのコメントががありました。
鞆の浦は観光地という事もあり、休日には早い時間に売り切れとなる場合あり。訪れる場合は早い時間帯の方がおすすめです。
田渕屋 | |
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住所 | 広島県福山市鞆町鞆838 |
営業時間 | 11時30分から17時頃(売り切れ次第閉店) |
定休日 | 水曜日、大晦日・元旦 |
問合せ | 084-983-5085 |
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