Sponsored 公開:2019/12/02 伊藤 みさ │更新:2022/12/15
広島の「秘境駅」備後落合のその先へ!ローカル線&東城レトロ旅
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- 庄原市 スポット 観光
JR芸備線の秘境駅・備後落合から絵になる秘境の風景とレトロな街並みを楽しみに、ローカル線で旅してみませんか?可愛いディーゼルカーでディープなエリアを求めてゆくぶらり旅[PR]
無人駅でありながら人気があり、鉄道ファンの間で「秘境駅」と呼ばれ、ガイドさんも居るという稀有な存在の、芸備線・備後落合駅(広島県庄原市西城町)。
そんな備後落合駅(びんごおちあいえき)を「3つの路線と、様々な人が落ち合う駅!」と誇らしそうに語ってくれるのは、国鉄時代に機関士として活躍されていたという永橋則夫さん。
永橋則夫さん
この場所が人であふれるほど栄えていた在りし日の様子を、写真やジオラマを交えて解説してくれます。
備後落合駅は、JR芸備線と木次線が接続する駅で、3方向へと線路が伸びる “ターミナル駅”。単線のためのすれ違い(列車交換)待ちの時間があり、運が良ければレトロな列車が駅に揃うというシャッターチャンスに出会えることも!
本数の少ないローカル線に列車が並ぶ姿も貴重!
今回は、この “秘境駅” 備後落合駅と、その先にある魅力をご紹介します。
備後落合駅から東城・新見方面に向かう列車は、なんと1日にたった3本のみ! 秘境の地から奥へ向かうと、どんな風景が広がっているのでしょうか。
芸備線に乗ってガタゴト揺られながら、自然豊かな東城をのんびり気楽に楽しむぶらり旅へレッツゴー!
哀愁漂う備後落合駅は、愛に包まれていた
備後落合駅には写真撮影のための顔出しパネルや、沢山の写真が待合室に掲示されていて、プチ資料館のよう。
無人駅なのに「おもてなし」を感じる備後落合駅
備後落合駅は昭和10年に開業。交通の要所として栄え、最盛期には100名以上の職員が勤めていたそうです。当時、備後落合駅の周辺には鉄道関連の建物も沢山あったのだそう。
ホームや待合室・駅舎のほか、鉄道寮や宿舎の建物など昭和40年頃の駅構内の様子が、手づくりジオラマによって再現されています。
かつての駅の様子がジオラマで再現されていて分かりやすい
ジオラマは普段は仕舞ってあり、いつでも見られるというわけではないようですが、
永橋さんは掃除などで駅に居ることも多く、姿がない時でも駅に連絡先が掲示してあるため、要望があればやってきてガイドしてくれるという。なんという愛の深さ。
「備後落合駅を守りたい、伝えていきたい」とボランティアで駅や地元の今昔を紹介する永橋さんは、現役の頃の印象的なエピソードを、当時の制服を着て感情豊かに話してくれます。
ちなみに、かつて駅のホームにあった立ち食い蕎麦屋では「おでんうどん」が名物だったそう。地元ではイベント時に名物「おでんうどん」を復活させる事もあり、懐かしむ多くのファンに喜ばれているようです。
2018年7月の西日本豪雨では、備後落合駅の山手側が崩れるなど被災。備後落合~備後庄原間は運休が続き “このまま廃線になってしまうのでは” と心配されましたが、12月末に無事復旧。
しかし、年季の入った橋梁やトンネルを多く含む路線であるため、廃線への危機感は募るばかり。「多くの方に利用してもらうことがなにより応援になる」と、呼びかけるように語ってくださいました。
秋の芸備線 フォトグラフ
『芸備線』という名前は「安芸」-「備後」間の路線であることから、1字ずつとって付けられた名前。広島駅~三次駅を経て備中神代(びっちゅうこうじろ)駅へと繋ぎます。
芸備線を走る列車
以下は、芸備線全線復旧記念で期間限定運行された「庄原ライナー(広島~備後庄原駅)」。芸備線は、広島駅から三次駅までは本数が多いですが、
紅葉にも映える庄原ライナー
三次を越えると、グッと列車の本数が減り、車両も1両のディーゼルカーへと変わって秘境エリアへと進んでいきます。
1両編成のかわいいディーゼルカー
秘境駅と呼ばれる「備後落合駅」から「東城駅」までの区間が、芸備線の最高地点となっており、山あいを縫うように走る高架橋の迫力のある風景も楽しめます!
こんな景色の中を走っていく!!
“中国地方一の高さ(約30m)” を誇るという第一小鳥原川橋梁(ひととばらがわきょうりょう)の上を走ったり…と、秘境の地ならではのコースをディーゼルカーがゆっくり走行。
山の中・木々の間や細いトンネルをすり抜けて走る風景などは新鮮で、おもしろい。2018年に廃線となった三江線も思い起こさせます。
レトロな東城の町を散策、施設見学や名物店も
今回、下車したのは岡山との県境にも近い 東城駅(庄原市東城町)。東城駅は昭和5年に建てられた駅だそうで、ノスタルジックな雰囲気のまま、綺麗に残されています。
ちなみに、列車で東城駅に近づくとホームに赤い二人組の姿が。大きく手を振って、お出迎えしてくれていました。
こちらのお二人は東城を盛り上げようと、不定期で東城駅を訪れる人を出迎え・見送っているのだそう。こちらも愛を感じますね。カープの赤に染まった姿が、レトロな駅ではひと際目立っていました。
東城駅から東城のメインストリートまでは、徒歩で約5分と近い。
「銘菓 御橋」で知られる延城堂や、
創業150年を超えるという老舗・竹屋饅頭本舗も。竹屋饅頭といえば東城の代表的なお土産ですが、製法のこだわりが強く賞味期限は2日とかなり短い。
そして以下は、かつては旅館としても営業されたという三楽荘(旧保澤家住宅)。
明治期に東城の名匠と言われた横山林太郎棟梁が建てた東城のシンボル的大型町家には、屋久杉やヒノキなどが贅沢に使われており、
商家としては全国で10本の指に入る(※ガイドさんによる)だろうと言われる豪華で立派なこちらの建物の敷地内には綺麗な庭園もあり、ドラマのロケ地などにも使われそうなほど、素敵な雰囲気があります。
秋に東城で開催される一大イベント「お通り」の華やかな大名行列の様子が再現された可愛いフィギュアも、この時は展示されていました。
ちなみに、三楽荘(旧保澤家住宅)は無料で見学することが出来ます。この他にも、日本酒「菊文明」で知られる北村醸造場や
「ゴトウの赤酢」の後藤酢醸造元ではそれぞれ無料試飲、商品購入が可能。
江戸時代、広島浅野家の城代家老の居城があった「城下町」として栄えた東城。今では静かな町という印象もありますが、この街道沿いには当時の面影を残す、立派な商家の建物が沢山。
そして、伝統を受け継いだお店も多く残っています。
“古き良き” を残しつつ、建物をリノベーションして生まれ変わらせたカフェや雑貨店、町歩きをアシストしてくれる交流施設や綺麗な公衆トイレなども用意されているため、街歩きしやすいですよ。
芸備線のローカル線で秘境の美しい風景を眺めながら、タイムトリップしたような東城の街並みをのんびり散策してみてはいかが?
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