公開:2019/09/07 Mika Itoh │更新:2023/09/07
雁木のある、広島の川のほとりの風景
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- 広島コネタ
広島の川沿いにある、雁木の風景。昔の人の暮らしの足だった船の「船着き場」として活躍していた雁木。富裕層は個人で所有する人もいたのだそうですよ。
広島市は川の多い街。太田川から分流して、太田川放水路、天満川、本川、元安川、京橋川、猿猴川という6つの川が流れている為、広島市内にはあちこちで橋の架かっている風景が見られます。
太田川放水路
広島市の資料によると、かつて広島市には「7つの川」があったのだとか。
広島市西区の庚午と観音の間に「山手川」と「福島川」という川が2本あったようですが、大雨の時に効率よく大量の水を海へと流せるようにと
山手川と福島川を開削して、大きな1つの川(現在の太田川放水路)にしたため、現在は6本の川となっています。
車や路面電車などを使って移動していると、車道からはなかなか気づきにくいのですが、広島市の川沿いを歩いてみるとあちこちに、雁木(がんぎ)が設置されています。
雁木(がんぎ)とは?
雁木とは、水辺にせり出すようにつくられた “階段状の船着き場” のこと。
平和公園の前にある雁木は「親水テラス」としてイベント会場にも
広島市の雁木のなかで一番有名なのは、原爆ドーム前にある「親水テラス」でしょうか。ここは、灯籠流しや水辺のコンサートなどイベントにも活用されるため、他の雁木よりも広く作られています。
川の多い広島市では昔、移動手段として船が日常的に使われていたため、広島市内のあちこちで見かける古い雁木は、その名残の風景。
海に近くなると、時間によって水位が大きく変わりますが、雁木はどんな潮位でも船をつけられる便利な船着き場。
陸にいるとあまり目に付きませんが、上野学園ホールのそばにも橋の下に雁木があります。
現在も、観光用に走っている雁木タクシーやウォータータクシーなどが雁木を活用しており、
広島駅前に新たに誕生した「川の駅」にも、雁木が整備されています。
ちなみに海沿いにもあるので、様々な沿岸部で見られるのですが、なかでも鞆の浦は日本で唯一“江戸時代の港の形状が残る街”と言われており、雁木の他にも歴史ある風景が残っています。
富裕層は、個人で雁木を持っている人もいたとか
広島駅の近くを流れる京橋川の周辺を歩いてみると、等間隔で川辺に降りる階段が作られてます。
屋根付き階段も。
この川に降りる階段の事を 雁木(がんぎ)と呼ぶのですが、広島は沢山の川に囲まれた街なので、モノを運んだり移動したりする手段として昔は船が重宝されていました。
そのため、この雁木が広島市内の川沿いには至る所にあります。この京橋川にある雁木もその名残なのですが、ここの雁木にはほかの場所の雁木とはちょっと違う特徴があるんです。
今は高層マンションなどが建つこのエリアですが、昔は裕福な人たちが住んでいた場所。
そのため、一家に1つの雁木が 家の目の前に専用で作られていたんだとか!なんとリッチな。
川から見た雁木
陸から雁木を見下ろしてみる
雁木を下りてみたところ。雁木を下りると、すぐボートで移動できる
今でも、広島市では雁木タクシーが走っているため、希望すれば 雁木のあるところならどこでも降ろしてもらえます。(※詳細は雁木タクシーに問合せを)
緑が多く美しく整備されている広島市の川沿いは、街の中と思えない静かさもあってとても癒される空間。天気のいい気持ちのいい日には、川沿いをお散歩するだけでも気持ちいいですよ。
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