公開:2011/01/17 伊藤 みさ │更新:2021/11/23
広島の牡蠣ができるまで。全国シェア1位「広島かき」
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- 広島の地魚・瀬戸内の魚介類
全国シェア1位の広島かき が、どのようにして育てられているのか?広島の牡蠣がプリプリで美味しい秘密など「カキが出来るまで」を詳しくご紹介します。
広島の味覚として有名な、牡蠣(カキ)。国産の牡蠣では広島が全国シェアトップの58%(※執筆時)を占めており、毎年10月1日になると牡蠣の水揚げが解禁されます。
カキの旬である冬(特に2月頃)にかけて、広島の飲食店では続々と 牡蠣メニューが追加され「牡蠣まつり」も県内各地で開催されます。
おいしい牡蠣がどのようにして出来上がっていくのか?牡蠣養殖がどのように行われているかをご紹介します。
広島は、カキが美味しく育つ条件が揃っている
広島の牡蠣養殖が盛んな理由は、豊な環境と瀬戸内海の特長である「潮の流れが穏やか」であることも大きく関係しています。
島々に囲まれた瀬戸内海は波が穏やかなため、カキ養殖に使われている筏(いかだ)が波などの影響を受けて破損することなく育て続けることが出来るのです。
広島県内にはおよそ11000台もの牡蠣筏があると言われています。
穏やかな海の環境に、牡蠣のエサとなるプランクトンが川から流れて来るため、牡蠣を養殖する環境としては広島(瀬戸内海)は絶好と言えるのです。
牡蠣の産卵は、夏!
産卵した牡蠣の子供は「そばにあるモノにくっついて育つ」という習性があるため、ホタテの貝殻に付着させて育てます。
牡蠣の幼生は、たった1日で殻を作ります。
ホタテの貝殻に牡蠣の幼生を付着させた後は、浅瀬に設けられた 抑制棚(よくせいだな)と呼ばれる棚に移されます。
抑制棚で、たっぷりのミネラルと太陽からの栄養を蓄え、丈夫で美味しいカキに育っていく
浅瀬に置く理由は潮の満ち引きによって「太陽の光にあたる時間」と「潮にあたる時間」を作ってやり、環境の変化に対する抵抗力を付けて丈夫な牡蠣に育てる為なのです。
この後、沖合の養殖 牡蠣筏に移し、吊します。
2年かけてプックリと育てられた牡蠣を、いよいよ水揚げ!
牡蠣は夏の産卵から2度目の冬に収穫されるといいます。大きく育った牡蠣はかなりの重量になるため、人の手で引き上げることができません。
早朝、船に備え付けられたクレーンを用いて水揚げを行います。その後、牡蠣打ち場などへ持ち帰り、殻付き牡蠣やむき身などに分けられて全国へ発送されます。
このようにして広島牡蠣は誕生します。
最適な環境と、いい牡蠣を育てる為の生産者の努力が美味しい広島牡蠣をつくる。そんな広島の名物を是非、食してほしい!
広島では1月末から2月にかけて牡蠣祭りが各地で行われます。潮の香りと共に、美味しいカキをどうぞ!
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