竹原の海にかすかに現れる「碇島」と、碇島灯標
海面からほとんど姿が見えない、地図にも名前が載っていない小さな小さな島「碇島」が広島県竹原市にあります。島の先には緑色の碇島灯標が立っていました。
海を眺めていて見つけた、小さな灯台。よく見てみると、かすかに海面に現れた砂浜のような陸も見えます。ここは竹原市に浮かぶ、碇島(いかりじま)。

細長くて小さなこの「碇島」は、潮の流れによって海面に隠れたりするようで、時間帯によっては灯台部分がポツンと浮かんでいるようにも見えることも。

呉海上保安部によると、この島にあるのは灯台ではなく灯標(とうひょう)。
碇島灯標と名付けられています。
灯台と灯標の違いは?
灯台は、港など陸を目指す船がなるべく遠くから見えるように岬など高い場所に設置されていることが多く、強い光を放っています。内部には階段などが配置された塔状建物となっています。
灯標は、海の中にある岩場や浅瀬に設置されたもので、航行中の船が見えにくい岩や浅瀬に乗り上げないよう、明かりで知らせる為に立てられています。

ちなみに、航海のコースの目印となるために配置されている灯浮標(とうふひょう)というものもあり、こちらは立てずに浮いています。
灯浮標は潮の流れで移動してしまわないように、チェーンに繋がれた錘(おもり)を海底に沈めているのだそうです。
地図に名前のない幻の島?!不思議な碇島(いかりじま)
「島」と呼ぶのもはばかられるようなプチ島・碇島(いかりじま)は、竹原市吉名町の沖合に浮かんでいます。
一番近い吉名町の岬からでも約360m沖にあり、Googleマップなどの地図には島の名前も記載されていません。しかし、Googleマップの衛星写真で見ると、その存在はうっすらと確認できます。
碇島に近づいて上空から撮影してみると、こんな形の島でした。

隆起した部分の表面だけが海面に顔を出していて、ちょっぴり神秘的です。この日はお天気もよく、海の色も綺麗だったため特に印象的に見えました。
しかし島自体に高さがほとんどないため、碇島灯標が立てていなければ、夜の航海などで船が座礁してしまいそう。碇島灯標は、こういう危険から守る役割をしているのですね。
広島で印象的な灯台のある風景 いろいろ
瀬戸内海には多くの灯台や灯標などがあり、地元民にとっては何気ない当たり前の風景の1つとなっていますが、灯台のある風景は絵になる風景が多い。
御手洗にある真っ白な灯台「高灯籠」は映画の舞台にもなりましたし、鞆の浦の灯台も町のシンボル的存在で、こちらもドラマやアニメなど様々な作品に登場しています。
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